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希望をきっとカタチに

乳がんのひとつであり、30-40代と若い人になる傾向が高いトリプルネガティブ乳がん。

長い治療を頑張っても、再発率も高く、再発すると亡くなってしまう方も多い傾向にあります。

 

そんなトリプルネガティブ乳がんの再発を防ぐ治療薬を確立しようと、臨床試験を実施するために神戸大学の谷野教授がクラウドファンデイングを行なっています。

 

かつて、谷野教授に乳がん治療をしてもらった、座間市の関山厚子さんがクラウドファンディングを応援しようと、地域へチラシ配架を依頼したり頑張っていらっしゃいました!

 

 

関山さんの温かいお人柄に触れながら、

同じく乳がんであるママ(haku)がインタビューして、

今回の活動の中で感じたこと、たくさんの子育てを頑張るみんなに知ってほしいことを聞いてきました(^^)

 

クラウドファンディングの詳しい内容、ホームページはこちら

↓↓↓

https://readyfor.jp/projects/tnbc-research

―――お一人で今回の臨床試験のためのクラウドファンディングを応援することは大変でしたね。その活動の原点を教えてもらってもいいですか?

 

 

5年前に座間市のがん検診のお知らせが届いたんです。いつもだったら受けていなかったんですけど、そのときは受けないといけない気がしたんです。その検診で乳がんが見つかりました。10年前に食道がんで亡くした夫が教えてくれたんだと感じました。 

 

 

今回臨床試験を行なっている神戸大の谷野先生は、私が乳がんになって海老名総合病院に受診した時の主治医だったんです。

今回の活動は一言で言うと、

「谷野先生への恩返し!」

 

 

治療当時、

一人でがんと向き合わなきゃいけない不安、これからどうなるかわからない恐怖が付きまとってたんです。

夫が食道がんだとわかったとき、末期だったからとにかく痛がっていた様子を見ていたので、「自分が死ぬまでこんなに痛がらなきゃいけないのか」と思ったらすごく怖かった。

その時、谷野先生が診察で「何が不安?」「何がつらい?」といつも聞いてくれて、診察のたびに寄り添ってくれ嬉しかったんです。

 

だから、谷野先生のおかげで診察が楽しかった。

 

 

その治療から5年経ち、facebookで谷野先生がクラウドファンディングをしてまで頑張っている様子を知って

 

ご恩を返すなら今だ!

 

って思ったんです(笑)。

 

―――お一人で活動されるのは大変でしたね。

 

 

 

大変でした(^^;)

 

チラシづくりから始まり

印刷、店舗へアポを入れてチラシを置かせていただくお願いをしたりしました。

 

それ以外にも、

各放送局に協力のお願いのメールを書いたり、タウンニュースや神奈川新聞の取材を受けたり色々やりました。

 

 

 

 

―――これまであまり周囲の方に、ご自身ががんであることを伝えていなかったと聞きました。でも今回の活動では、取材を受けていらっしゃいましたね。

がんであることを公表することや、新聞に出ることってすごく勇気がいることだと思いました。

 

 

 

 

そうですね。

すごく怖かったです(><)

 

でも、薬が無いことのつらさがわかるので、頑張ろうと思いました。

 

 

夫は末期がんだったので薬がなかったんです。

本当にあの時は絶望しかありませんでした。

 

 

でも、hakuさんのHER2タイプの乳がんや

私のホルモン受容体タイプの乳がんは

再発予防の薬があるので、怖いけど少し安心はあると思うんです。

 

「薬があるありがたみって、すごい!」

って経験して。

 

若いがんの方々に安心感を持ってもらいたい。

その気持ちもあってここまでやろうって思いました。

 

 

 

 

 

―――自分の治療の重要性にあまり目を向けていませんでした。毛が抜けるとか、吐き気がひどい、食事が食べられないとか副作用にばかり目がいってたんですが、改めてすごい治療だったことに気づかされました。

薬のある安心、薬のない絶望、その両方を知ってる関山さんだからこそ、この臨床治験の意義を経験から理解され、ここまで活動できたんですね。

 

 

 

怖くて、勇気もいるし、大変だったけど、

たくさんの方の優しさ温かさに触れることができました

 

「ちょっとだけど寄付しといたよー」とか声かけてもらって。

そうやって行動を起こしてもらえて本当に感謝ばかり。

 

たくさんの方がこのクラウドファンディングのために動いてくれて、すごく励みになりました。

支えてもらって嬉しかったんです!

 

―――今回この活動が忙しくてご自身のクラフトアート作家としての活動があまりできなかったそうですね(^^;)

 

 

そうなんです(^^;)

 

元々作品づくりとかしたことなかったんですが、

クラフトアートは10年前に夫が亡くなった時、友人の勧めで始めました。

 

友人に頼まれて布の花を100個作る依頼をされたんだけど、

ガーゼを紅茶で染めたり、型を取ったり色々やって5ヶ月かけて作りました。

 

もの作るって祈りに似てるって思いました。

ものを作ったり、写経でも

心の中の穴が埋まっていく気がして、落ち着いたんです。

 

 

友人に頼まれていた作品展の準備が終わって作品を作らなくなってから、ぽっかり穴が空いちゃったんです。改めて作品づくりが大事なことだったと気づいて、それからはオリジナルの方法で少しずつ作っていきました。

 

 

 

―――祈りに近いってわかる気がします。何かを創造することで救われる気がしますね。

たくさんお話しを聞かせていただいてありがとうございました!

最後に子育て家庭に伝えたいことはありますか?

 

 

一人でも多くの方に、若い働く世代、子育て世代がなる傾向が高いトリプルネガティブ乳がんのこと、そしてそのことで苦しんでいる人がいることを知ってほしいです。

そんな頑張ってる世代だからこそ、希望がカタチになってほしいと思っています。

そして、今回の活動について、寄付をしていただけたらありがたいですが、寄付しなくても一人でも多くの方にシェアしていただけるとありがたいです。

 

********* 

 

 

インタビューの中で、私に気遣いまでしていただき、関山さんの優しい人柄に何度も触れることができる、素敵な時間でした。そして、「働き盛り世代の方々に希望を持ってほしい」という関山さんの思いが、強く伝わってきました。

たくさんの方々が関わってきた今回のクラウドファンディング。

きっと希望をカタチにできることを祈っています。

 

神戸大学 臨床試験のためのクラウドファンディングは12月25日 23時まで

 

クラウドファンディングホームページはこちら

https://readyfor.jp/projects/tnbc-research

 

 

 

 

関山さんの活動の様子はこちらから

「タウンニュース」

辛いがん治療に光を

https://www.townnews.co.jp/0402/2020/11/06/550313.html

 

病をバネに人のために生きる

https://www.townnews.co.jp/0402/2020/11/06/550311.html

 

「神奈川新聞」

乳がん治療の恩返し 神戸大の臨床試験資金、クラファンに患者も協力訴え

https://news.yahoo.co.jp/articles/3f68a7015641533e42027169abdd32b671c7e827

☆☆☆  この記事を書いた人 ☆☆☆

 

haku

 

2児の子育てをする中で30代で乳がんになり、子育てと治療に専念してきた。

たくさんの方に支えていただいた経験から、ボランティアで恩返し中。

インタビュー経験は今回が初。最後まで読んでくださった方、ありがとうございました